MINAKUSAこだわり マルシェ 2025 に出展

MINAKUSAこだわり マルシェ 2025 に出展

昨年一昨年に引き続き,CAD/CG演習 2024で制作した デジタルファブリケーション型 段ボール家具+αを5月18日(日)に南草津駅の西口広場で開催された「MINAKUSAこだわりマルシェ」に出展しました!
継続でお声掛けくださった運営の皆さま・ご参加の皆さま,ありがとうございました。
研究室としては下記の簡易ヒアリング調査として参加しました。
  • デジタルファブリケーション型 段ボール家具の避難生活への適用
  • デジタルファブリケーション型 段ボール家具を用いた空間DIY
また下記も大切な意図でした。
  • 自分達がデザインした物を実際に使って貰いフィードバックを得ること
  • 使用の様子からデザインすることの楽しさを実感すること

そして今年は日本の伝統文化を題材とした研究のモックアップ展示も行いました。

  • 南京玉簾の機構を応用した展開と収縮が容易なレシプロカル構造

今年は当日の天気に恵まれ,下記のように実施することができました。

マルシェの運営には携わっておりませんが,出展数・一般参加の方と立ち寄り率が格段に上がったことが印象的でした。
南京玉簾式展開構法をリーディングした林優斗(M1)くんのレポートとして様子の抜粋をご紹介します!

全体の様子


玉簾式展開構法

今回は大きな構造物を小さく畳んで運搬し、現地で広げるという展開構造物の制作を行いました。作成した展開構造物は玉簾式展開構法を用いています。玉簾式展開構法とは、日本の伝統大道芸に用いられる南京玉簾を参考にして、部材同士が巻き付きあい、連続してスライドする全く新しい展開構法です。

展開について

端の部材から順にスライドしていくと、徐々に幅と高さが拡張され、人が入られる空間が立ち上がります。また必要がなくなると収縮して小さくすることもできます。

今後について

今回作成できた構造物はかまぼこ型の単純な曲面でしたが、デジタル技術を用いればより複雑な曲面で展開構造物を作れると考えています。また展開する動力に関しても、今回は人力でしたが機械の制御と組み合わせることができれば、人の動きに反応して大きくなったり、小さくなったりする建築構造を作れるかもしれません。建築のかたちが私たちに合わせてダイナミックに変わる、そんな未来を目指して引き続きこの構法に関して研究を続けてまいります。


振り返り的

南京玉簾式展開構法をリーディングした「林優斗(M1)」くん他,
「田邊太陽(B4)」くん、「大島佳奈子(M2)」さん、「濵大智(M2)」くん、「古山大成(M2)」くん、「田中雅也(M1)」くん、「江本舜(M1)」くん、「竹下歩夢(M2)」くん、「本城真輝(M2)」くん、「KIM Joonyoung(M2)」くん、「清家稜太(B3)」くん
が参加してくれました。
現代の建築分野における教養ともいえるプロシージャルモデリングとデジタルファブリケーションを用いた制作体験,成長機会として良い機会でした。

特に,昨年の出展時に感じた下記の今年度に挑戦したいことを実現できたことがよても良かったです。
  • 人を覆える程度に大きくできる機構を発案する場としたい
  • 建築情報学らしい試行の場ともしたい
教育面に加え研究面の意義を少しでも強めることが出来ました。
参加者の方を戸惑わせてしまうかも,という心配もありましたが,前向きに面白がってくださった方がほとんどでした。
大学らしい研究的な意義,教育的な意義,ご参加の方への楽しさ提供,が同時達成できる取り組みになりつつあり,とてもよかったです。
別の機会,次年度,さらなる試行を続けます。
 
最後に改めまして,こだわりマルシェ主催・運営の皆さま、ありがとうございました!
 
この活動の一部は「歴史都市防災研究所」と「AIOL(All In One Laboratory)」の助成・支援のもとで実施しました。御礼申し上げます。