ゼミイベント:軍艦島+長崎市 人間の能力は拡張できると実感!

内向きの建築情報研究室も屋外へ,ということで「軍艦島と長崎市」に行ってきました。
軍艦島には長崎市から特別な許可を得た調査隊に帯同させて頂き上陸しました。
 

深夜1時に現地入りし,翌朝から早速上陸!

 

 

軍艦島は,落下物の危険性,壁や床の崩落どころか地面の確かさも危ういです。
危険を回避しながら調査,知的探求心に応じて進むために,身体というセンサーを働かせる必要があります。
足の裏の感触,手で触った感触,足音,空気の汚れ,もちろん視覚的な情報,構造的な知識による危険・安全の判断,などです。
感覚が活性化されて普段よりセンスティブになった感覚を感じました。
建築情報学による人間の能力の拡張を目指している中,人間の能力は拡張できる!と実験しました。

隈研吾先生の滋賀県立美術館も通り抜けました。


そして,全く負ける気がない高松伸先生の長崎港旅客ターミナルに行きました。

高松先生が凄いなぁ,と思うのは,作品性は勿論,作品集の写真より断然実際に体験した方が魅力的なことです。
物質感,質量感,空間のダミイナミズム,ゆえでしょうか。
逆に作品集だとイマイチ魅力的に見えないこともあるのですが。
実際に訪問すると,ショードローに勝る美麗さです!


古市先生のピースミュージアムも見学しました。

 

建物の構成や使い方も丁寧に解説して貰いました。
ただ,その中で残念なことがありました。
上の写真の扉の開放後の抜けは,爆心地に向かって海に抜けていたそうです。
自然とそちらに視線と意識を向ける設計ですね。
セレモニーでは参加者でそちらを向くこともあるそうです。
これが,後から建った長崎港松が枝国際ターミナルに塞がれてしまったそうです。
大きなターミナルはランドスケープデザインを意識した設計だけに,周辺への気遣いがない,障壁としての丘になっていて,残念に感じました。
市民の善意で出来た小さなピースミュージアムの平和に想いを馳せる時間を妨げるほどの必然性がこの大きなターミナルのデザインにあるのでしょうか。
少し登り始めをずらずだけで同じようなデザインに出来たはずです。
少し丘が低くなるかもしれませんが,船に凄く接近出来る訳でもなく,登ると気持ちいですが,疑問が残りました。


他にも,

 

学生時代から色んな意味で気になっていたドラゴンプロムナードを見たり,
文化遺産を見たり,
傾斜地に立地する町のパラメトリックデザインのアルゴリズムを想像したり,
坂を歩いたり,
猫と戯れたり,
夜景を見たり,
船を見たり,
公園で少し寝たみたり,
少なめのらーめん,
ガンショー君が気になる気になる,
などでした。


あと,建築情報学に心臓を捧げました。
(分かる人にしか分かりませんが)


 

以上,
建築情報学を用いた歴史的遺産の拡張は勿論,人の拡張にも想いを新たにした建築情報研究室,たまには屋外へ,でした。
やはりまだ残念ながらリアルの方が感じること多い,また屋外に行きます!