8月19日に学部3回生の3名がプロシージャルモデリングとデジタルファブリケーションを活用した段ボール家具を,「池田 瞬介」さんからお声掛け頂き,「みなくさまちライブラリー 」「学び床」さんの活動に提供しました!
学んだ内容を拡張した実践を通じて深めること,可能性や課題の理解を深めること,素晴らしい!
先方との予算を含めた調整までを自分達で行ったのも素晴らしい!
今後にさらに期待です。
ということで,本人達のレポートを紹介します。(原文まま)
まちライブラリー 本とアイス本棚
林優斗(B3) 田中雅也(B3) 宇佐美要成(B3)
活動概要
地域のイベントで公園に本を展示するプロジェクト。イベントに集まった人や通りすがりの人に興味を持たせ、本をとってもらえるような本棚が求められた。
設計段階での課題と工夫
設計段階で懸念されていた課題は主に二つあった。一つ目はダンボールの強度、二つ目は予算である。ダンボールの強度に関して、実際に使用する本棚としてある程度の大きさと本の荷重に耐える強度が求められた。家具の規模を大きくすると、組み上げるだけなら可能であったが、長時間置いておくとダンボールが自重にすら耐えられず変形した。自重に耐え、かつ本の荷重に耐えるように棚の大きさの検討、構造の検討が必要だった。予算に関して、これまでダンボール家具作成では学校の課題の一環であったためにダンボールの使用枚数は特に気にする必要がなかった。しかし今回は材料費を頂いて作成していたために予算に限りがあった。できるだけ少ない枚数で、何度も使えることが求められた。以上の二点を考慮し、最終的に棚は大きいものと小さいものの二種類作成した。小さいものは部材のサイズと組み方を工夫することで、A1ダンボール6枚で自重にも本にも耐える棚を一つ作成することができた。大きいものは小さいものと同じ組み方では部材のサイズから作成できなかったため異なる組み方を考案した。またダンボール一枚では変形をしてしまったため、部分的に二枚に変更し、筋交いの導入も行った。
成果と反省
限られた資材の中で小さいものを四つ、大きいものを二つ作成できた。方針と材の数が決まってからは時間との戦いであったが何とかノルマを達成することができた。また前提として懸念されていた、組み上げる際のダンボールの損傷による強度低下に関して、構造形態をある部材に荷重が集中するものではなく、相互依存に近いものにしたことにとって部材が一部折れるなどしても組みあがってしまえば十分な強度を出すことができた。作成のハードルが低い分、簡単に変形し、強度が変化するダンボール家具において相互依存形態は相性が良いのかもしれない。一方で部材を組み上げる際のプロセルに関して大きな課題が残った。部材を組み上げる手順を考慮しておらず、組む順番によって組み上げることができないことがあった。ダンボールが曲げることができるため何とか組み上げることはできたが、その分損傷が大きくなってしまった。また組み上げを設計に参加していない方にも手伝っていただいたのだが、正しい手順を口頭で伝えることは難しくマニュアルの作成の必要性を感じた。自分たちで設計し組み上げることと、設計したものをほかの人に組んでもらうことには大きなハードルがあるということが分かった。自分の手を離れて生産するためにはシンプルかつ組みやすいデザインを考案することが必要だと感じた。
レポートの文体がなんか固い 笑
誰かにモノを提供する喜び,課題を感じられる活動だったようです。
改めまして,お声がけ頂いた「池田 瞬介」さん,ありがとうございました!