BIM総合演習 立命館大学 建築都市デザイン学科 建築情報学 系授業 3回生前期(2021)
#課題D:デザインマイニング
□内容:
コンピューテショナルシンキングとコーディングの練習として,計画を評価変数に落とし込み,アルゴリズミックデザインと評価を行い,優れたデザインのseedsをマイニングする。
□意図:
この課題は,技術と皆さん自身能力が更に高まる将来を想定し,自動生成と評価の繰り返しによるジェネレーティブデザインをという発展的なデザイン手法の体験的理解を意図している。
これまで取り組んだように,アルゴリズミックデザインを用いた発散的なデザインデザイン案を俯瞰して直感的に何かに気がづく,何となく良い,という感性は非常に重要である。しかし,アルゴリズミックデザインの真価をそれだけではない。人間の認知を超えたアルゴリズミックデザインの発散・探索力の真価を活かすには評価手法との一体化が重要である。この一体化が可能になれば,構築したアルゴリズミックデザインから生成し得る無数のデザイン案から良いデザインを発掘することが可能になる。このような将来的な展開に対する体験的な理解と新たなデザイン手法に対する構想力の醸成がこの課題の重要な意図である。意識して取り組んで欲しい。
上記のことは,この課題が手作業で評価変数を意識して計画案を練り込むという方向性ではないことも意味している。しかし当然ながらコンセプト無し・評価変数無視のデタラメな生成物もNGだ(アルゴリズム偏重も問題だが敢えて・生成物が良ければOK?)。このバランスも意識しながら,まずは対象の計画を評価変数として表現可能にしよう。次にその評価変数を意識したアルゴリズムを構想・実装することでデザインを生み出そう。そして感覚も併せて評価しよう。このデザインマイニングのプロセスを体験的に理解して欲しい。なお理想的にはプロセスを繰り返し収束に向かうことだ。
□手順:
下記の手続きでデザインする。
- 評価変数を定める
- 本来は計画を評価変数に落とし込みことが非常に重要である。ただ今回はほとんどを課題として指定する。この点を意識して,可能であれば自身でも評価変数を構想して欲しい。
- 評価変数を意識しながらアルゴリズミックデザインを行う。(完全に一貫したプロシージャルモデリングでなくて構わない
- 評価変数を取得する
- 1-3に従って10案作成する。
- 形態が把握できる図と評価一覧を作成する。
- 統計的に処理してコンセプトモデルをマイニングする。
- 発見したデザインをブラッシュアップ(内容は任意)させ,訴求力のあるグラフィック・プロセスからなるプレゼンテーションボードとする。
□計画内容:
8人のためのスペース
- 用途:制作などを含む芸術活動や知的生産活動を行う。
- 人物属性:「他者の存在やコミュニケーションを好むネットワーク志向4人」と「好まないスタンドアロン志向4人」
- 面積:共有スペースを含めて延べ床約600㎡
- 周辺環境・敷地形状:次の性質を持つ空間に任意4方向が面しているとする。①メインエントランス側となる道路,②共有設備置き場・制作エリア(大型工作機など),③公園・緑地などの広場,④物販を伴う商業施設。敷地形状は任意とする。
□備考(内容)):
- 内部の平面計画の実施は任意とする(ゾーニンは評価変数の取得のために必須)
- 立体化してもよい
- 未記載の内容は自由に設定してよい
□備考(実行)):
grasshopper
Python
- 追加が必要なライブラリー
- open cv:Anacondaのenviromentsから追加。できない場合はコマンドラインで「pip install opencv-python」
R(R studio)
-
- positiveとnagativeの処理後のcsvをコンマ区切りで作成
- Rの場合は.r R studioの場合は.rmd
□提出物
- 提出日:8月2日
- 提出物:プレゼンテーションボード
- 10案を示す図
- 評価変数と評価値一覧
- 評価変数を用いたデザインであることが分かる図表
- 優良解のグラフィック+図面など
- その他,自由宇
- 提出方法:メール提出(プレゼンテーションボードはオンラインストレージサービス経由で送ること
- 参考:
- サブゼミ(月曜日の18時30分@僕の部屋の前)は夏休みも実施中。変更の場合はtwitterでお知らせします。
- 7月26日以降にアシスタントさんの作例をアップします。
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