課題「アルゴリズミックデザイン 思考-Geometric panel–」(2021)

建築情報学 系授業 情報処理 立命館 大学 建築都市デザイン学科 1回生前期(2021)


#題目:「アルゴリズミックデザイン 思考-Geometric panel–」

□意図:

初めての建築情報学の学びとして,プログラミング練習としてアルゴリズミックに幾何学模様を生成し,実際にそれを切り抜いて制作する課題である。
「アルゴリズミックデザイン」とはその名称の通り,アルゴリズムを使った,アルゴリズム思考を用いたデザインである。プログラミングを用いることが多い。その特徴・嬉しいことには下記の3点がある。

アルゴリズム思考の特徴・嬉しいこと

  1. デザインの思考や発散を加速できる。(偶然・意図の外側も楽しむ)
  2. デザインプロセスを再利用できる(自分だけでなく他者も)
  3. デザインプロセスを視覚化できる。(デザインを自己分析できる,プレゼンに使える)

当然ながら上記のように使いこなすには練習が必要だ。ただ,初期でも自分の頭と手だけでは発想しづらいデザインに出会えたり,大量のデザインスタディを高密度に行うことができる。現在では建築物などの3次元モデルもアルゴリズミックに生成することが可能だ。まず情報処理で幾何学的な2次元模様を生成しよう。
当然プログラミングの練習でもある。初めてのプログラミング体験の人が多いと思う。ただ現代においてプログラミンは思いのほか親しみやすく,また必要でもある。まずは気軽に取り組んでみよう。

□内容:

  1. プログラミンを使って2次元模様を生成する
  2. 印刷したものを20cm四方のスチレンボード(2mm)に貼り付ける
  3. カッターで切り抜く(やや不規則になっても構わないが丁寧に)
  4. 指定のスプレーでコーティングする
  5. 全員分を集合させてトリシアに設置する

□手法:turtle graphicsを原則とする

授業としてはturtle graphicsを用いて学習を進める。アルゴズミックにデザインが生成されていれば他の手法を用いても構わない。但し,プログラミングの練習にならない方法,パッケージ化されたサービス(○○メーカー等)・非プログラミング系アプリケーション(イラストレータ・フォトショップ等)は禁止とする。自分で作るという体験に意味がある。使用したい場合は可否を必ず事前に相談すること。この点については自己判断しないこと。課題の要件を満たした上で追加制作するのは構わない,寧ろ加点対象,是非見せてください。

□提出の流れ:

  1. 個人で画像の提出
  2. 投票
  3. ペアで制作物(パネル)の写真と現物を提出

□制作物(パネルについて)

  1. 材料:2mm以上のスチレンボード
    (他の材料でも構わないがスチレンペーパ―などスプレー加工により変形するものは不可)
  2. 大きさ・ルール:20㎝四方とし,必ず吊るすのに必要な対角の角に2cmメートル四方のスペースを一つずつ(計2カ所)設ける(違反物は受理しない)
  3. 表面加工:スプレーでコーティング加工する
  4. 展示形式:こちらこちらのように展示する。展示形式も念頭に図形描画のアルゴリズムをデザインすること
  5. デザイン性と施工性のバランスの意識も課題の意図
    • デザイン性:美しさ・細やか・規則性と不規則性,など。
    • 施工性:綺麗に切り抜ける,吊るした際にたわむなど形態が大きく崩れない,など。
  6. スプレー:指定スプレーを使用すること(こちらで用意する。自宅での実施を希望する場合は事前に問い合わせること)
  7. スプレー実施
    1.  希望者は下記日時に実施環境を提供する。場所はトリシアの中庭。希望者は5分前に集合
      1. 授業内演習②実施日の12時20分から13時00分
      2. 授業内演習②実施日の14時40分から15時10分
      3. 7月21日の12時20分から13時00分
    2. 独自に行う場合は類似色・類似品を各自で購入して実施すること。
    3. 床を汚す・周囲の人に迷惑を掛ける等の非常識を伴うスプレー使用は厳禁。判明した場合にはこの授業単独だけとしても単位取得を認めない。
  8. レーザーカッターなどのデジタルファブリケーションの使用を認める(但し各自で実施)

他:

  1. 始めは適当にどんな模様が生成されるか楽しもう。
  2. 提出が近づいたら切り抜くことを想定し,細かすぎず粗すぎずデザインしよう。吊るした際にたらむなどで
  3. turtleと異なる方法と組み合わせてもよい。他のプログラミング言語や手法を使いたい場合は事前に相談してください。
  4. 最後に少しだけadobe系を使うのは許容する。イラレのctr+Dはフォトショのフィルターで始めから描いていてしまうのは禁止。疑われる場合は手法をヒアリングする。
  5. 量が質を作る:これは事実,但し長時間労働しろ。デザインルームで徹夜しろ,苦労こそ美徳,という意味ではない。アルゴリズムの力を借りて発散を加速させよう。また楽しんで道具を使おう,疲れていては,嘆いていてはアイデア・感性も鈍る。

過年度の提出物


#提出詳細・ルール

1 個人課題:

  1. 提出物:画像(960ピクセル*960ピクセル程度の正方形画像)
  2. ファイル名:学生番号_01(-入れない)
  3. 提出日:授業内演習①前日13時まで
  4. 提出方法:manabaのレポートから
  5. 描画画像の状態,物として制作したパネルの写真ではない
  6. 出力画面の保存はOSのプリントスクリーン機能を使用してよい。方法はOSによって違うが簡単なので各自で調べること。保存関数も勿論あるのでそれを使ってもよい。

2 個人課題に対する投票:

  1. 7作品に投票
  2. 投票ページ:ここから投票
  3. 実施日:授業内演習①の授業時間内

3 パネル提出(ペア課題):

  1. ペアについて
    • 物としてパネルを制作する課題はペアとする
    • ペアの代表者が両クラスとも指定日の授業中にmanabaのレポート課題から報告
  2. 画像の提出
    • 提出物:模型にする前の画像
    • ファイル名:学生番号_02(-入れない)
    • 提出日時:7月21日18時00分まで
    • 提出方法:manabaから(ペアそれぞれが同じ写真を提出する)
  3. 写真の提出
    • 提出物:スプレー加工済みのピース写真(任意サイズ,付箋が付いた状態)
    • ファイル名:学生番号_02(-入れない)
    • 提出日時:7月21日18時00分まで
    • 提出方法:manabaから(ペアそれぞれが同じ写真を提出する)
  4. 現物の提出
    • 提出物:制作したピース
    • 提出日:7月21日18時00分まで
    • 提出方法:指定時間にスプレー加工を実施した場合は授業アシスタントさんの指示に従って提出。独自にスプレー加工する場合は事前に別途連絡すること。
    • 制作に際しては上述の指定を必ず再確認(特に大きさ・厚さ・スプレー加工

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