小島 尚之: 大工仕事 の感覚の可視化- Human Computer Interaction 技術を用いた伝統技術の保存継承-

建築情報学 に取り組む建築情報 研究室,2019年度に卒業して大学院に進学する小島くんの卒業研究の梗概と発表時間4分のライトニングプレゼンのスライドをさらに抜粋して紹介するページです!

題目をクリックすると梗概が見られます。
19年度卒の一覧はこちら


 スライド抜粋による内容紹介 

◆ 研究目的 


HCI分野のデバイス紹介 


◆ 研究概要 


◆ 大工の主要動作のデータ取得および分類 


◆ 大工作業経験者と未経験者の分類 


◆ まとめ 


推薦文

「小島尚之」君の研究は,人という歴史・文化の新たな次元としての保存方法の提案である。

大工仕事のモーションではなく,モーションを生み出す筋肉の動きの電気的保存の可能性を検証した。これは師弟による技能伝承の支援を意図している。ある動きを伝承する際に,師匠とは筋肉の使い方(力の入れ方)がどのように異なるかを可視化することが有用ではないか,と考えた故である。課題は山積みであるが,高い萌芽性を持つ研究である。

師弟による技能伝承に貢献するために,最終的には手を電気的にハッキングして師匠の動きを弟子が体験可能にする,という荒唐無稽で不安感満載で手探りだらけの研究,それを恐れることなく寧ろ共に楽しんで挑戦してくれる仲間と出会えたことに感謝し,大学院でも挑戦的な何かを小島くんと共に続けられることを期待し,卒業研究の修了を祝福します。

説明しづらい内容なのでつい長くなった版

人の身体に宿ったある時代の文化を支える職人の感覚という歴史的価値が失われようとしている。例には「宮大工」がある。「宮大工」という技能はその仕事の結果だけなく,その仕事を生み出した感覚を含めて後世に継承されるべき無形的な価値である。極論として,ロボット施工による歴史的建築物の再建が完全に可能だとしても,「感覚」が失わてしまえば再び培われることは極めて困難であり,人類の歴史から消えてしまうことを意味している。

また,歴史的建造物は個別性が高いため,優れた稼働機構・センサー・自然知能を持った人による建造が適していると言える(建売住宅のような大量消費型であれば,機械化を前提として無人化と高品質化を推し進めるべきであるが)。

このような観点から,大工仕事の人から人へ,師弟の継承支援を意図して着手した試行が紹介研究である。

この研究は師匠の筋肉の動きを電気的に保存し,弟子の手に流すことで無意識化にでも師匠の動きを体験して貰うことを目標としている。電気による操作では無いが,このような訓練はスポーツでも用いられている。目標とする動作がある場合,一度体験したことがある方が動作の実現が早い,という視点である。

このような目標に向かった初めの試行として,紹介研究はHCIの分野のデバイスを用いて,大工仕事仕事の電気的な保存可能性を分類可能性から検証した。結果は紹介内容の通りである。まだまだ課題は山積みであるが,社会的に共有されるべき高い萌芽性を持つ研究である。

 

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