課題ページに関するノウハウの事前提供
対象物の3Dモデルをデザインする
- 課題概要の最大出力サイズを確認
- デザイン性・機能性・施工性(打設と脱型)のこと一貫的に思考してデザインする
- シェルのような形は,厚さ8mmまでなら上手くいったが,それ以下は脱型に耐えられない場合がある
型枠の3Dモデルを作成する(分割・引き抜き方向などを工夫)
技能的なこと
- デザイン対象物3Dモデルから型枠3Dモデルを作成する。方法は様々あるが,授業ではブール演算を案内する。
- 手順は「対象物3Dモデルを3Dプリンターの出力サイズ内の直方体2個分モデルから減算し型枠3Dモデルを作成し,分割する」という手順
- ブーリアン演算の注意点
- 複数のジオメトリをまとめて「差」で減算すると想定される。その場合はは予め「和」で結合する
- 「差」を実行する際に,両者のモデルのサーフェスが同位置で重なっていると薄いサーフェスが残る。片方のモデルを一回り大きく作成する
- 分割はブーリアンの「交差」が筆頭候補
- 操作解説
- 技能としてブーリアン演算以外を用いてもよい
共通的な注意点
- 打設と脱型のよく思考してデザインする
- 出力時間短縮のに余分な部分は作らない(下手だと意味なく36時間を超える+止むを得ず型枠を破壊することになった時に少し楽になる)
- 積層方向や切れ目のデザインへの影響を考慮する
- 型枠は出力プレートサイズよりも一回り小さく方がエラー回避+時間短縮上は良い。
- 打設について:
- モルタルをどこから流し込むか,大きさも含めて考える
- モルタルが十分に充填されるようにする(流し込めず空隙になる部分を作らない)
- 脱型について:
- 脱型する方向を強く意識する
- 3Dプリンターの材料と積層方向と直交する向きは引き抜きづらい
- 穴が小さい場合は引き抜きづらい(デザイン・機能的にやむを得ない場合も多いが)
- 3Dプリンター入力シミュレーション
- MakerBot Printをインストールして,型枠モデルがスムーズに出力できるか確認すること
- 機種は「REPLICATOR +」を指定する
- stlのフィル名は必ず半角英数字
- エラーの有無の確認,異なるプレートに行った場合はコピペで集める
- 単位設定やソフト間の変換上の問題で大きさが変わる場合がある。その場合はMakerbot Printでスケールを変えて調整可能
- 向きと位置の調整
①サポート材が少ない方が当然早い,型枠の向きや位置関係を考える
②積層方向もデザイン要素,向きを考える
③プレートにはできるだけ面積の広い水平面を下にする。(反るなどのエラー回避のため) - 出力時間のシミュレーション:充填率の密度は5-10%(出来るだけ低く設定),サポート材は自動設定,積層ピッチは0.2mmが推奨設定
- 調整とシミュレーションは順次往復する
- 他:
- フィラメントの色は任意の何色でも構わない(モルタルに影響しない)色で良いと伝えておいた方がよいと思います(フィラメントの交換時に詰まらせる可能性があるので).
- クリアかナチュラルにすると,作り方によってはモルタルの充填が見えて便利。スタッフさんや在庫状況に応じて交換してもらってもよい。
- プリント中にノズル詰まりやフィラメント切れで止まることがあるので余裕をもった時間配設定をすること。AIOLのスタッフさんに対応してもらえるが,在中していない時間帯は対応不可能。
- MakerBot PrintやREPLICATOR +の技術についても金山先生やスタッフさんに質問対応やサポートをして貰える
- 但し,余りに無知に稚拙に頼り過ぎないこと。整理整頓・掃除などの一般常識も含め,余りに稚拙な場合は,卒業設計で多用されるレーザーカッター含めて学科全体が使用停止になる
“課題D「デジタルファブリケーション」ノウハウ” への1件のフィードバック
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